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熊谷市指定有形民俗文化財「上久下の数珠付鉦一口」 [民俗]


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熊谷市久下にある「権八地蔵」の隣にある久下上区集会所には、熊谷市指定有形民俗文化財「上久下の数珠付鉦一口」が収蔵されています。権八地蔵の調査と合わせて、秘蔵の数珠を確認させていただきました。この数珠は、久下の権八地蔵尊の地蔵堂に保管されていました。天保13年(1842)以降に製作されたと推定されています。桐製の大玉2顆・小玉217顆からなり、先祖供養などを祈願したもので、すべての玉に刻字があります。百万遍の数珠として用いられ、刻字された人名から県外の地元出身者との繋がりを知ることのできる、歴史的な資料です。百万遍とは地域の住民が集い、数珠を持ち、順に回しながら念仏や御詠歌などを口にして人々の安寧などを願うものです。その際の音頭をとる道具が鉦です。この信仰行事は知恩寺8世善阿が流行病をなおすため7日間 100万遍の念仏を称え、効験があったことから、各地に派生したものです。現在、百万遍の行事は昭和40年代以降行われなくなっていますが、現在の新型コロナウイルスの感染予防を祈願する上でも、興味深い貴重な民俗文化財です。



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熊谷市指定無形民俗文化財「上川原神道香取流棒術」【疾病除け神事(四方固め)】 [民俗]


上川原神道香取流棒術「疾病除け神事【四方固め】」動画

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令和2年4月12日(日)午前11時~正午において熊谷市小島地区上川原で伝承されている熊谷市指定無形民俗文化財「上川原神道香取流棒術」が行われました。当初は春の祭典として地域祭礼として盛大に執り行われますが本年は新型コロナウイルスの対策として春の祭典は中止となり、その代替として、地域各所で疾病除けを祈願しての神事として「四方固め」の棒術披露が、上川原集会所及び地域の東西南北に位置する街頭で開催されました。なお、疾病除けとしての特別奉納の執行は記録上確認できず、明治時代以降初めての開催と推定されます。当日はその様子を映像収録し、動画共有サイトのYouTubeの江南文化財センターページにおいて公開配信を始めました。どうぞご覧ください。


上川原神道香取流棒術の概要
江戸時代初期に当地に受け継がれた棒術で、型には表十二手と裏十二手の計二十四手があります。一般に公開されているのは、表十二手のみであり、裏の十二手が基本的に非公開です。保存会では、毎年春と夏の大祭にあわせ、上川原自治会集会所において棒術が披露されています。演技では、攻める側の「遣い(つかい)」と請ける側の「請け(うけ)」との二人が組み、三尺のカシの木刀を持ち、紺色の刺子(さしこ)と袴(はかま)を身に着け、勇壮な姿での剣術披露が行われます。



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熊谷型紙「岸家」関連資料フォーラム 「熊谷染のデザインに触れる」 [民俗]



熊谷市名勝「星溪園」で開催した「熊谷型紙「岸家」関連資料フォーラム 」の様子をYouTubeの江南文化財センターサイトで公開しています。「熊谷染のデザインに触れる」をテーマに熊谷染型紙について対談しています。どうぞご参照ください。



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熊谷弁調査 [民俗]

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熊谷弁。これは熊谷周辺で語り継がれている独特の方言です。群馬の方言とも似たような特徴もあり、今や薄れゆく言語の一つでもあるかも知れません。現在、地域の方言を調査研究している文教大学文教大学の亀田裕見准教授の研究グループが、熊谷地域の方言についてのヒアリングを行いました。対応したのは、熊谷出身在住の小林英夫さんと馬場仁さんで、江南文化財センター職員も同席しました。日常的な会話の標準語一覧から、熊谷地域ではどのように話すかという調査でした。「あっ、もう9時だ。早く寝床から起きないとならないね」を「てえ、はあ9時だ。早く起きねえとならねえべ」というような、今では聞くことが少なくなった言い方を思い起こしながら、熊谷弁の今を考える機会となりました。







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熊谷市相上・吉見神社の節分祭 [民俗]

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須長宜久宮司のお話を聞く吉見保育所園児たち

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赤鬼の登場と豆まき

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吉見神社社殿への豆まき

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吉見神社特製の豆

 2月3日は節分です。翌日の立春を控えて、各地で節分会や節分祭、豆まきが開かれています。豆まきの豆は穀物のひとつとして、室町時代以降、生命力と魔除けの呪力が備わっているという信仰があり、「魔目(豆・まめ)」という語呂に合わせて、鬼の目に投げつけて鬼を滅する「魔滅」という意味から、鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという風習が各地にあります。熊谷市内にも多くの寺社仏閣で節分会が開催され、多くの人々で賑わっています。

 本年訪れたのは熊谷市相上に所在する吉見神社の節分祭です。地元の吉見保育所の園児も参加しました。須長宜久宮司のお話の後、赤鬼青鬼が登場し、園児は豆まきに興じました。また社殿に向かって「鬼は外」を3回、「福は内」を3回と唱えるという方法で豆まきをしていました。地域に根ざした神社での節分豆まきを楽しんでいました。吉見神社特製の豆も販売されるなど、甘酒やお汁粉を味わいながら、地域住民の憩いのお祭りとなっていました。


 吉見神社の創建年代等は不詳ですが、景行天皇五十六年に御諸別王が当地を巡視した際に、開拓されていない不毛の地であることを嘆いて、多くの里人を移して多里郡(大里郡)を設置、天照大神ゆかりの筬を神体として天照大神を祀ったとも伝わります。 また、御諸別王が関東下向の時、泉が湧き出し、数万町の水田が日ならずして成ったことから天照大神を斎い祀ったという伝説もあります。かつて当社は上吉見領23ヶ村の総鎮守として祀られていましたが、応永(13941-1428)の戦乱により相上・玉作・箕輪・甲山・小八ツ林の鎮守となった後、江戸時代後期には相上の村社鎮守となったと伝わります。

 江戸時代中期には相上神楽が発祥しました。この神楽は、坂戸大宮住吉神楽の系統に属し、曲目は、国取、三人和合、氷の川、岩戸開などの演目がありましたが断絶。しかし、平成時代になり近代神楽の伝承を主としての復活を遂げ、現在まで継承されています。



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東京文化財研究所「第14回無形民俗文化財研究協議会」 [民俗]


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12月20日、独立行政法人国立文化財機構・東京文化財研究所において同研究所の無形文化遺産部主催の第14回無形民俗文化財研究協議会が開催されました。今回のテーマは「無形文化遺産の新たな活用を求めて」でした。全国の行政機関、研究機関、大学、研究者などが集い、現状の無形民俗文化財に関する課題などについて情報共有しました。発表の部では北海道教育大学の角美弥子准教授による「地域における無形の文化財活用の取り組み」などのほか、長野県南信州地域振興局から「同地域における民俗芸能継承の取り組み」などについて報告がありました。熊谷市教育委員会では毎年この研究協議会に参加し、本市における無形民俗文化財の保護や「地域伝統芸能今昔物語」の運営に係る知見を深めています。






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箏曲雅会・箏和くわく塾 「祝典協奏曲」(第12回地域伝統芸能今昔物語) [民俗]




11月23日に熊谷文化創造館さくらめいと太陽のホールで開催された「第12回地域伝統芸能今昔物語」。この公演で演奏された「箏曲雅会・箏和くわく塾」による箏曲「祝典協奏曲」の動画を公開しています。会の終了後、名演奏であったので再び視聴したいとの感想が寄せられ、他の演目団体に先んじてYouTubeにて配信しています。どうぞお楽しみください。演目及び団体の概要については、以下に記載しましたので併せてご参照ください。

「祝典協奏曲」
 正派創立五十周年記念作曲(昭和37年) 作曲:平井康三郎
 独奏部と合奏部に分かれ、箏曲の響き合いを最大限に生かした名曲として知られている。クラシック音楽のバロック時代の合奏協奏曲の形式をとり、全3楽章を構成する。第1楽章アレグロ、第2楽章アンダンテ・グランディオーソ、第3楽章アレグロ・コン・ブリオのうち、本公演では明快な第1楽章と、難しい技法が特徴の第3楽章を演奏した。

 箏曲雅会は、流派を超えた真の箏曲の美しさや素晴らしさを伝えるために、様々な舞台にて演奏を披露しています。また、文部科学省・文化庁委託事業として、「箏和くわく塾」を運営し、多くの若き演奏家の育成を行っています。門下生の中にはコンクールに出場しグランプリを受賞するなど、その伝授されている演奏技術については各方面から高い評価を得ています。箏曲の継承を通じて地域の文化振興の一助となるよう、ワークショップなどを行い、幅広い伝習を進めています。響き合う箏曲からは優雅な雰囲気を堪能することができます。




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埼玉県芸術文化祭2019地域文化事業「第12回地域伝統芸能今昔物語」 [民俗]


 2019年11月23日、埼玉県芸術文化祭2019地域文化事業「第12回地域伝統芸能今昔物語」が熊谷文化創造館「さくらめいと」太陽のホールで開催されました。熊谷地域の開催となる今回は、熊谷地域の無形民俗文化財3団体を含む13団体による文化財及び一般芸能の協演として華々しい公演となりました。雨の降る一日でしたが、約650名の来場がありました。各団体には小中学生を含む若手の出演者が参加し、次世代への継承という目的においても意義ある行事になりました。関係団体の皆様に感謝を申し上げます。来年は同日の11月23日(月・祝)に妻沼中央公民館で開催します。引き続きのご賛同とご協力をお願いしたします。


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箏曲雅会・箏和くわく塾「祝典協奏曲」

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熊谷市指定無形民俗文化財「池上獅子舞」

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賛助出演 熊谷山車屋台祭研究会「彩鼓連」 「熊谷祇園囃子」





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第12回地域伝統芸能今昔物語 [民俗]

毎年、11月23日の恒例となった地域伝統芸能今昔物語を開催します。
本年で12回目となります。皆様のご来場をお待ちしております。

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とき  2019年11月23日(土・祝)
     12:00開場 / 12:30開演(~16:30)

ところ 熊谷文化創造館さくらめいと 太陽のホール

料金  入場無料

お問合せ 埼玉県芸術文化祭熊谷市実行委員会事務局
     熊谷市教育委員会社会教育課文化財保護係(熊谷市立江南文化財センター内)
     TEL 048-536-5062

当日問合せ 熊谷文化創造館「さくらめいと
〒360-0846 埼玉県熊谷市拾六間111-1 · 048-532-0002


出演プログラム

開場12:00 開会12:30
開会行事
   開会のことば   埼玉県芸術文化祭熊谷市実行委員会 菅谷浩之 委員長
   主催者あいさつ  埼玉県芸術文化祭熊谷市実行委員会 野原晃 会長
   来賓あいさつ   熊谷市長 富岡清 様
   

出演団体              演目  
1  妻沼幼稚園             演舞「実盛慕情」
2  間々田万作おどり保存会       「間々田万作おどり」
3  東別府祭ばやし保存会       「東別府祭ばやし」
4  手島楽友会             「八木節笠踊り」
5  藤蓉会               日本舞踊「藤娘」・「まつり」
6  相上神楽保存会           神楽舞「浦安の舞」
7  熊谷山車屋台祭研究会・彩鼓連    熊谷祇園囃子

(休憩)

8  箏曲雅会・箏和くわく塾    箏曲「祝典協奏曲」
9  むさし江南音頭保存会    「むさし江南音頭」       
10 育美会            「直実節」
11 上川原神道香取流棒術保存会  「上川原神道香取流棒術」
12 大里いなほ会        沖縄舞踊「島々清しゃ」・「大里音頭」
13 池上獅子舞保存会      「池上獅子舞」
14 出演者・ご来場の皆様    「直実節」輪踊り

閉会のことば     実行委員会 藤間勘蓉 副委員長

(当初出演予定であった和太鼓集団「麗」につきましては諸事情により出演見合せとなりました。)


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熊谷染のデザインに触れるフォーラム [民俗]


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ラグビーワールドカップ2019TM、熊谷ラグビー場でのアルゼンチン対アメリカ戦当日の2019年10月9日、熊谷市名勝「星溪園」で、「熊谷染」・「熊谷型紙」をテーマにしたフォーラムを開催します。

国内外から熊谷を訪れる方々への「おもてなし」として、華々しく繰り広げられているウエルカムイルミネーション in 星川。このデザインでは「熊谷染」がモチーフに用いられ、夜のイルミネーションによるライトアップも熊谷版インスタレーション(空間芸術)として大きな反響を呼んでいます。

また、本年3月、熊谷染の染技法を支えた型紙については、明治時代から昭和時代まで型紙の製造を続けていた「岸家」の名を冠して、熊谷型紙「岸家」関連資料として熊谷市の有形民俗文化財に指定されました。
新たな熊谷版インスタレーションを祝し、熊谷市の文化財指定としての価値や意味を再認識することを目的に、熊谷染に関心を持つ多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日時 2019年10月9日(水)10時~12時  
当日受付 定員25名(先着順) 参加無料 【アルゼンチン産コーヒーの試飲会も実施】

会場 星溪園積翠閣(熊谷市鎌倉町32)

内容  トークセッション 「熊谷型紙「岸家」関連資料」の粋
ウエルカムイルミネーション in 星川 制作デザイナー 熊谷明美
                熊谷市立江南文化財センター職員ほか

主催 熊谷市文化遺産保存実行委員会 協力 AKデザイン 熊谷市教育委員会
問合せ 熊谷市立江南文化財センター 048-536-5062


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