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根岸友山・武香顕彰会の活動を後世に [近世]

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根岸友山・武香顕彰会メンバーと、根岸友憲さん(右から2人目)

 2004年に発足した根岸友山・武香顕彰会は、旧大里町冑山地域の名家である根岸家の歴史を顕彰し、江戸時代から明治時代にかけて活躍した草莽の臣である根岸友山と、その息子で『新編武蔵風土紀稿』の編纂に関わるなど好古家として活躍し、中央地方の政治にも深く関わった根岸武香の啓発を進めてきましたが、この度、コロナ禍による活動縮小などが影響し、2021年3月をもって解散しました。現在の根岸家当主である友憲さんや、同会の飯島会長を中心に、同会の活動を後世に伝えようと木製の解説板面が設置されました。同会は解散しましたが、今後は同会有志や冑山地域文化遺産保存会などのメンバーとともに研究会として再始動し、市指定有形文化財「根岸家長屋門」内にある「根岸友山・武香ミュージアム」の解説や、学習会などを開催する予定です。




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拾六間村の道標 [近世]

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熊谷市拾六間にある徳蔵寺の南東に石造物が載る小さな塚があります。塚の上にある石造物は2つあり、昭和初期の供養塔と、「山神」と刻まれた道標です。この道標は江戸時代末期の嘉永年間に建立されたもので、同地域の旧拾六間村の落合氏などによって寄進されたものです。当時は、石に刻まれていたように「十六間村」と表記されていたことも分かります。道標の下部には東西南北に所在する地名が力強く彫られています。東には「熊ヶや(熊谷)」、西には「ふかや」、南には「よりゐ」、北には「めぬま」という地名が示されています。拾六間村から各地に向かう基点に置かれていたことが推定されます。または、この塚の位置がそれを意味し、「山神」という表記からも旅人の安全や地域の安寧を願って建立されたと考えられます。

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嘉永の年号と地元寄進者の名前が記されている。

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東 熊ヶや(熊谷)

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西 ふかや

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南 よりゐ

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北 めぬま



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熊谷市指定文化財「村岡の渡し船」の実測調査 [近世]

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熊谷市立吉岡小学校に保管庫がある市指定文化財「村岡の渡し船」の実測調査が行われました。一級建築士で全国の木製船について調査を進めている須田充洋さんに、熊谷市教育委員会と村岡地域文化遺産保存会が協力し実施しました。

村岡の渡し船は、江戸時代から明治時代にかけて、熊谷宿と村岡村(現熊谷市)を結んだ渡し場の船です。明治42年(1909)に荒川大橋が完成したため、渡船は廃止されましたが、吉岡小学校の保管庫に馬船(馬を運ぶ船)の1艘と、歩行船(人を運ぶ船)の2艘が保管され、荒川の交通の歴史を知る上で重要な資料となっています。



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行田市制施行70周年記念 行田市郷土博物館 第33回企画展「武家の姫君たち」 [近世]


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行田市制施行70周年記念 第33回企画展「武家の姫君たち」が行田市郷土博物館で開催されています。熊谷に館を構えた成田氏関連の資料も展示されています。本市教育委員会も展覧会協力を行いました。会期終了間近です。どうぞご観覧ください。

開催案内(同館ホームページ 特設サイトより)
忍城や行田にゆかりある姫君には、忍城主成田氏長の娘・甲斐姫、天下人徳川家康の娘・亀姫、忍城主阿部正由の正室・多喜、幕末に中山道を通行して降嫁した皇女和宮などが知られています。武家社会において、姫君たちはどのように立ち振る舞い、生き抜いていったのでしょうか。彼女たち自身が残した作品や周囲の人々にまつわる資料から、武家の姫君たちの世界にいざないます。

開催情報
【展示期間】令和元年10月12日(土)~11月24日(日)
【開館時間】午前9時~午後4時30分(最終入館受付午後4時)
【入館料】大人200円、大学・高校生100円、中学・小学生50円 ※20名以上は団体料金適用
【会場】行田市郷土博物館 企画展示室
展示資料紹介(抜粋)
成田氏系図(龍淵寺蔵、熊谷市指定文化財)
太閤真顕記(名古屋市中村図書館蔵)
亀姫画像(光國寺蔵、岐阜市指定重要文化財)
黒糸威二枚胴具足(忍東照宮蔵・当館寄託、埼玉県指定文化財)
木造 伝加納姫立像(宝蔵院蔵、鴻巣市指定文化財)
忍藩主阿部正由正室・多喜筆 御道の記(個人蔵・学習院大学資料館寄託)
阿部家旧蔵雛段飾り(鎌倉国宝館蔵)
阿部家旧蔵ガラス調度品(鎌倉国宝館蔵)
殿様御婚礼御当日献立(当館蔵)
伏見宮貞敬親王書状(当館蔵)
浅葱縮緬地松竹梅桜菊網干模様友禅染繍小袖(徳川記念財団蔵)
白綸子地菊牡丹藤麻葉繋蝶模様打掛(徳川記念財団蔵)
伊勢物語歌かるた(徳川記念財団蔵)
伝 忍藩主松平家姫君下賜の貝合(当館蔵)
このほかにも多数の資料を展示予定。
また、一部の資料は期間中で展示替えを実施。

問合せ
行田市郷土博物館学芸担当
電話番号:048-554-5911
ファクス:048-553-4951
住所:〒361-0052 埼玉県行田市本丸17-23
サイト : https://www.city.gyoda.lg.jp/41/06/11/kyoiku/iinkai/sisetu/moyosimono/kikakuten.html



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埼玉県立熊谷図書館 資料展「図書館資料と写真で巡る熊谷宿」 [近世]

 埼玉県立熊谷図書館にて資料展「図書館資料と写真で巡る熊谷宿」を開催しています。熊谷市教育委員会で熊谷市誕生10周年記念で刊行した『熊谷市文化財ガイドブック』や、文化財センター職員が刊行した『熊谷ルネッサンス』も展示されています。どうぞご参照ください。


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会場の様子

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展示されている『熊谷市文化財ガイドブック』や『熊谷ルネッサンス』など



【開催概要】

開催期間 平成31年2月23日(土曜日)~平成31年5月12日(日曜日)(図書館休館日を除く)

開催場所 埼玉県立熊谷図書館 2階ロビー

展示内容(同館ホームページより)
 熊谷はかつて、江戸と京都を結ぶ中山道の宿場町のひとつとして多くの旅人たちで賑わいました。そして2019年、ラグビーワールドカップの開催により国内外から大勢の観光客が再び熊谷を訪れようとしています。
 時代と共に変化してきた熊谷に残る名所や旧跡をめぐり、街の魅力を再発見してみませんか。
 この展示では、平成30年11月25日に実施したイベント「ウィキペディアタウン in 熊谷」で巡った熊谷の名所を図書館資料と写真でご紹介します。

ウィキペディアタウンとは、街の名所や旧跡などを歩き、見聞きしたことをインターネット上の百科事典「ウィキペディア」に投稿し、世界中に街の魅力を発信するワークショップ形式のイベントです。


資料展「図書館資料と写真で巡る熊谷宿」案内 (PDF:1.1 MB)
https://www.lib.pref.saitama.jp/event/docs/tirasi_1.pdf

資料展「図書館資料と写真で巡る熊谷宿」資料リスト (PDF:253.6 KB)
https://www.lib.pref.saitama.jp/event/docs/kumagaijukulist_1.pdf





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塩の一本榎 [近世]

新年明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
本年、熊谷市ではラグビーワールドカップが開催されるなどビッグイベントが行われます。国際的な文化交流をはじめ、多くの皆様のご来場が見込まれています。また、多岐にわたる文化財保護事業も予定され、これらとともに文化財を活かした街づくりや、文化財を通じた熊谷らしさのPRに着目しながら、本ブログを通じて積極的な情報発信を進めてまいりたいと存じます。本年もご愛顧のほど、宜しくお願い致します。






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2018.年12月 冬晴れの一本榎といぼ地蔵
 樹齢300年余りと推定される榎の大木が天をつかむように聳えています。冬晴れの穏やかな日ですが、しばらくすると風が出てきて吹き抜ける風音としなる枝のざわめぎが、今年の災禍を語るかのようでした。
 昨秋撮影した写真と見比べると右側大枝の第1分岐の枝が折れていました(印)。今年の台風に吹き折れたようです。でも、枝はかたずけられ地蔵尊には供え物がありました。この古木や地蔵を気に掛ける多くの人の目と手があることに気付きます。塩古墳群を守る森と同様長生の樹木は緑の遺産だと思います。
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2017年12月 撮影

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2018年12月撮影  印 折れた枝の付け根
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浄安寺・千体地蔵「お地蔵様の日」 [近世]


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千体地蔵と本尊の地蔵菩薩坐像

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千体地蔵の収納箱

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東洋美術学校担当者をはじめとしたトークセッション

 平成25年の9月に竜巻被害を受け、その後、文化財レスキュー事業や東洋美術学校による調査・保存事業が進められた熊谷市御正新田の浄安寺「千体地蔵」(熊谷市指定有形文化財)の公開行事として、毎年恒例となった「お地蔵様の日」が10月23日に開催されました。現在、本尊のお地蔵様をはじめ約650体の千体地蔵は浄安寺本堂に安置され、東洋美術学校が製作した保存箱に収納されています。会場ではお地蔵様の顔を拝観しようと多くの来場者が訪れ、願い事を記した灯篭の絵が奉納されていました。合わせて、東洋美術学校の担当者をはじめ保存に関わる関係者によるトークセッションも催されました。また、当日は元来の地蔵堂があった位置に建立された新たなお堂に地蔵尊が安置される法要行事も行われました。




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「紵絲斗帳」の展示 [近世]

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「紵絲斗帳」(埼玉県立歴史と民俗の博物館)

 妻沼聖天山が所有する埼玉県指定文化財「紵絲斗帳(ちょしとちょう)」が埼玉県立歴史と民俗の博物館の常設展示で公開されています。「紵絲斗帳」は、銘文によると中国の嘉靖年間(1522~1566)に作られた織物で、二代目忍城主の成田長泰が奉納した品です。
 濃い藍色の布地に紅色で鳥や雲の模様を織ったものであり、時代を経て紅色は褐色に変化しましたが、味わい深い風合となっています。なお、荻生徂徠の『度量衡考(どりょうこうこう)』にも紹介されるなど、古くから多くの関心を集めていました。この表面の文様などを生かした布製品などが妻沼地域を中心に販売されています。現物を見る機会は少ないですので、博物館でどうぞご覧ください。


問合せ
埼玉県立歴史と民俗の博物館
埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4-219
Tel: 048-645-8171
Fax:048-640-1964
E-mail m410890@pref.saitama.lg.jp



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《葛飾北斎巡礼の旅》スタートアップイベント [近世]

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会場で展示された北斎画をモチーフにした着物

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『知られざる北斎』の著者、ノンフィクションライターの神山典士さんの挨拶

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金原亭世之介師匠による新作落語「北斎」

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司会ナビゲーターを務めたすみだ北斎美術館の学「芸人」葛飾ふとめ・ぎょろめさん


 ノンフィクションライターの神山典士さんが発表した著書『知られざる北斎』の刊行と関連した一大イベント《葛飾北斎巡礼の旅》の幕開けに際して、スタートアップイベント・パーティーが墨田区の「すみだパークシティ」で開催されました。これは江戸から信州の小布施を巡って作品を残した葛飾北斎にちなんだイベントで、墨田区の山本亨区長の挨拶を皮切りに、司会ナビゲーターはすみだ北斎美術館の学「芸人」葛飾ふとめ・ぎょろめさんが務め、医師の石原藤樹氏による基調講演「人生100年時代 北斎に学ぶ」、金原亭世之介師匠による新作落語「北斎」などが行われました。その他に、関係市町である長野県小布施町、静岡県富士市、そして熊谷市の紹介とともに、北斎について情報共有する機会となりました。熊谷市の富岡清市長からもメッセージが寄せられました。

 江戸時代の主要街道であった中山道の宿場町である熊谷ですが、北斎もこの街道を通じて江戸から信州の小布施へと足を運び、熊谷宿に停泊し、熊谷の人々と交流を深めたのかも知れません。
 現在、新たなるジャポニスムとして世界各国から日本文化が注目を集めています。その原点となった19世紀の欧米における日本美術の流行に目を向けますと、そこで果たした北斎芸術の意義は大きく、欧米の画家たちに多くの影響を与えたことがわかります。
 また、このジャポニスムの中にあった後期印象派の画家に感銘を受け、研鑽を積んだ画家に熊谷出身の森田恒友がいます。彼の存在からは、北斎から西欧を経て熊谷へという美術史の系譜を振り返ることもできます。
 《葛飾北斎巡礼の旅》が地域活性化に向けたコンテンツの一つとなることを期待するところです。また来年においても主催者の北斎サミットジャパン委員会を中心にイベントが計画されています。



詳細は《北斎巡礼の旅》特設サイトをご覧ください。
https://www.hokusaijyunrei.com/





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「くまぴあ」の地域歴史講座「中山道の歴史と文化財」 [近世]


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 熊谷市スポーツ・文化村「くまぴあ」で、地域歴史講座として「中山道の歴史と文化財」を開講し、約20名の参加がありました。中山道と熊谷宿の歴史を中心に、東から西へ街道を歩くようにそれぞれの地域にある文化財や史跡について画像や動画を交えながら紹介しました。中山道を歩く中山道ウォーカーが増えている中、実際の現地を歩いてみたいという感想も上がっていました。





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