遺物洗い・注記 [整理作業]
本日より、作業員さん20名程で、今年度に調査した遺跡出土遺物の、洗浄・注記作業を開始しました。
ちょっと狭いですが、遺物洗いは荷解室で行なっています。遺物に付いている泥を、ブラシで丁寧に洗い落としていきます。
洗った遺物を乾かしてから、注記作業に入ります。注記は、遺跡名・出土遺構名・遺物番号等を、記号で遺物の裏面に白のポスターカラーで記入し、ニスを塗る作業です。
ちょっと狭いですが、遺物洗いは荷解室で行なっています。遺物に付いている泥を、ブラシで丁寧に洗い落としていきます。
洗った遺物を乾かしてから、注記作業に入ります。注記は、遺跡名・出土遺構名・遺物番号等を、記号で遺物の裏面に白のポスターカラーで記入し、ニスを塗る作業です。
埴輪実測 [整理作業]
市史編さん事業に伴い、女塚第1号墳出土の、盾持武人埴輪の実測を始めました。
女塚第1号墳は、二重周溝をもつ、長軸46.0m、後円部径36.8m、前方部径9.2mを測る、帆立貝式の前方後円墳です。
5世紀末につくられたと推定され、円筒埴輪、人物埴輪、馬形埴輪等が多量に出土しています。
額には入墨を表現しているのか、X字状に沈線が付けられています。
報告書のPDF版(4.53MB)はこちら(熊谷デジタルミュージアム→読書室→PDF文庫)
女塚第1号墳は、二重周溝をもつ、長軸46.0m、後円部径36.8m、前方部径9.2mを測る、帆立貝式の前方後円墳です。
5世紀末につくられたと推定され、円筒埴輪、人物埴輪、馬形埴輪等が多量に出土しています。
額には入墨を表現しているのか、X字状に沈線が付けられています。
報告書のPDF版(4.53MB)はこちら(熊谷デジタルミュージアム→読書室→PDF文庫)
木製品保存処理2 [整理作業]
保存処理を進めている木製品の保存処理。
樹脂の含浸作業により、だいぶ硬化が進んできています。
業者の方に詳しい話を聞いたところ、使用している保存処理剤(CU-F)は、ポリシロキサン・ポリオール・イソシアン酸エステルを主成分とし、木質材の腐朽防止、強度回復、土壌の強化保護、劣化した無機質硬化体(石材・セラミック)の保存処理に使用されているとのことです。
製品の特徴として、対象物の強化・腐朽防止、外観を損ねない、長期間の耐久性に優れる、防カビ効果を有する、透水性効果を損なわない等があげられるようです。
ちなみに、市内村岡にある、熊谷市指定有形民俗文化財「茶臼塚板石塔婆」は、平成6年に同処理剤を用いて保存処理が施されていますが、現在でも目だった風化の進行は認められません。
樹脂の含浸作業により、だいぶ硬化が進んできています。
業者の方に詳しい話を聞いたところ、使用している保存処理剤(CU-F)は、ポリシロキサン・ポリオール・イソシアン酸エステルを主成分とし、木質材の腐朽防止、強度回復、土壌の強化保護、劣化した無機質硬化体(石材・セラミック)の保存処理に使用されているとのことです。
製品の特徴として、対象物の強化・腐朽防止、外観を損ねない、長期間の耐久性に優れる、防カビ効果を有する、透水性効果を損なわない等があげられるようです。
ちなみに、市内村岡にある、熊谷市指定有形民俗文化財「茶臼塚板石塔婆」は、平成6年に同処理剤を用いて保存処理が施されていますが、現在でも目だった風化の進行は認められません。
木製品保存処理 [整理作業]
昨年度、前中西遺跡から出土した、古墳時代の農具と推測される木製品の保存処理を、業者に委託して実施しています。
通常は、搬出して業者の作業場で保存処理を行ないますが、資料が脆くなっているため、文化財センターにて処理を行なっています。
木製品は、既に乾燥しているため、硬化処理のためCU-Fという3種類の樹脂を配合したものを含浸させます。
このCU-Fは、3種類の樹脂の配合を変えることにより、製品の質感を損なうことなく木製品・石製品・土の硬化に使えるとのことです。屋外の石造物の保存処理も可能で、一番古い処理例は20数年を経過しても良好な状態を保っているとのことです。その配合は、材質・状態を観察しながら永年の経験より導き出していることから、企業秘密のようで、詳しくは教えてもらえませんでした。
通常は、搬出して業者の作業場で保存処理を行ないますが、資料が脆くなっているため、文化財センターにて処理を行なっています。
木製品は、既に乾燥しているため、硬化処理のためCU-Fという3種類の樹脂を配合したものを含浸させます。
このCU-Fは、3種類の樹脂の配合を変えることにより、製品の質感を損なうことなく木製品・石製品・土の硬化に使えるとのことです。屋外の石造物の保存処理も可能で、一番古い処理例は20数年を経過しても良好な状態を保っているとのことです。その配合は、材質・状態を観察しながら永年の経験より導き出していることから、企業秘密のようで、詳しくは教えてもらえませんでした。
井戸枠 [整理作業]
遺跡見学会準備 [整理作業]
作業再開 [整理作業]
windows98 [整理作業]
現在整理作業を進めている、萩山遺跡。
遺物の出土データを、光波測距儀からデータコレクタ経由でPCに取り込んでいたのですが、本日そのPCをほぼ5年ぶりに立ち上げてみました。
10年以上前に購入したwindows98のPentiumⅡのPCでしたが、無事に立ち上がりました。ちなみにドライブには、上から、フロッピィーディスク・CD-Rom・DVDーRAM・CD-Rドライブが装備されおり、CDーR書き込みソフトはB'z Goldです。
出力先のプロッターも健在でした。ただし、ペン先が0.2mmの1本しか使用出来ず、線種の選択ができない状態でした。
また、シリアル接続していたレーザープリンターは紙送りがうまくいかず使用不可となっていました。stand-alone機のため、他のプリンターでWindows98用のプリンタードライバーを探し、紙ベースでのデータのバックアップと、他PCへのデータの移行を検討します。DXFファイルにうまく変換できると良いのですが・・・。
遺物の出土データを、光波測距儀からデータコレクタ経由でPCに取り込んでいたのですが、本日そのPCをほぼ5年ぶりに立ち上げてみました。
10年以上前に購入したwindows98のPentiumⅡのPCでしたが、無事に立ち上がりました。ちなみにドライブには、上から、フロッピィーディスク・CD-Rom・DVDーRAM・CD-Rドライブが装備されおり、CDーR書き込みソフトはB'z Goldです。
出力先のプロッターも健在でした。ただし、ペン先が0.2mmの1本しか使用出来ず、線種の選択ができない状態でした。
また、シリアル接続していたレーザープリンターは紙送りがうまくいかず使用不可となっていました。stand-alone機のため、他のプリンターでWindows98用のプリンタードライバーを探し、紙ベースでのデータのバックアップと、他PCへのデータの移行を検討します。DXFファイルにうまく変換できると良いのですが・・・。
土器洗い [整理作業]
本日より、中条遺跡(さすなべ地点)出土遺物の水洗を始めました。
中条遺跡は、古墳時代から近世にかけての複合遺跡で、中世は、中条常光(生没年不詳:1132年武蔵国司として熊谷市上中条に館を築く)の館跡や菩提寺の常光院等が存在します。
今回の遺物は、その常光院の北側を流れる「さすなべ落とし」と呼ばれる排水路の整備に伴って調査した際に出土したものです。
「さすなべ落とし」は、延長約9kmの利根川水系の河川で、熊谷市玉井を起点としています。以前は漢字で、差鍋落と表記していましたが、[さすなべ]という聞きなれない名称は、「銚子(さしなべ)とよばれる弦と注ぎ口のある鍋で、酒などを温めるのに用いるもの」からきていると推定されます。上流部は余計堀と呼ばれ、その周辺流域の地形は盆状となっており、水が湛水しやすい地形となっています。そして盆地の水が流れ出る先が「さすなべ落とし」であり、水路の流出形態と流域の平面形状とが、銚子に似ていることから命名されたと推定されています。
中条遺跡は、古墳時代から近世にかけての複合遺跡で、中世は、中条常光(生没年不詳:1132年武蔵国司として熊谷市上中条に館を築く)の館跡や菩提寺の常光院等が存在します。
今回の遺物は、その常光院の北側を流れる「さすなべ落とし」と呼ばれる排水路の整備に伴って調査した際に出土したものです。
「さすなべ落とし」は、延長約9kmの利根川水系の河川で、熊谷市玉井を起点としています。以前は漢字で、差鍋落と表記していましたが、[さすなべ]という聞きなれない名称は、「銚子(さしなべ)とよばれる弦と注ぎ口のある鍋で、酒などを温めるのに用いるもの」からきていると推定されます。上流部は余計堀と呼ばれ、その周辺流域の地形は盆状となっており、水が湛水しやすい地形となっています。そして盆地の水が流れ出る先が「さすなべ落とし」であり、水路の流出形態と流域の平面形状とが、銚子に似ていることから命名されたと推定されています。
スキャナー [整理作業]
現在、整理作業を進めている萩山遺跡。出土した蔵骨器のX線写真フィルムを、フラットベッドスキャナーで取り込んでみましたので紹介します。
通常の透過式ユニットが上蓋に装着されるスキャナーでは、光源が透過するユニットの幅でしかスキャニングできませんが、LED光源のA3版卓上型透写台を被せて面的な光源とすることにより、原稿台サイズのフィルムまでスキャンすることが出来ます。
ちなみに、取り込んだ画像は
須恵器の真上から撮影したもので、中に、細骨が入っている画像を取り込むことが出来ました。
LED光源なのでちょっと暗めで、画像ソフトで補正が必要でしたが、X線フィルムスキャナーが無くとも代用はある程度可能なようです。
通常の透過式ユニットが上蓋に装着されるスキャナーでは、光源が透過するユニットの幅でしかスキャニングできませんが、LED光源のA3版卓上型透写台を被せて面的な光源とすることにより、原稿台サイズのフィルムまでスキャンすることが出来ます。
ちなみに、取り込んだ画像は
須恵器の真上から撮影したもので、中に、細骨が入っている画像を取り込むことが出来ました。
LED光源なのでちょっと暗めで、画像ソフトで補正が必要でしたが、X線フィルムスキャナーが無くとも代用はある程度可能なようです。