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池ノ上遺跡出土度量衡関連遺物 [奈良平安時代]

市内妻沼の池ノ上遺跡(PDF:12.4MB)から出土した古代の度量衡関連遺物を紹介します。
↓は第2号住居跡から出土した、石製錘です。
RIMG1675.jpg
台形状を呈し、上部に紐通し用の孔が穿たれています。高3.7cm、下面幅4.4cm、上面幅2.3cm、厚2.7cmを測ります。石質は角閃石安山岩。伴出遺物より7世紀後半に位置づけられます。
本資料は、棹秤の錘(おもり)と推測されます。目盛の付いた棹の片方に量りたいものを吊るし、他方にこの錘を吊るし、その吊りあったところの目盛で重さを量ります。この際、決まった重さの錘は必要なく、基準となる原器によって、棹の長さと錘の重さを、支点からの位置を規定して使用します。
↓は、第1号住居跡より出土した、コップ形の須恵器片です。推定口径8.0cm、現存器高3.2cmを測り、伴出遺物から7世紀後半に位置づけられます。
RIMG1676.jpg
本資料は、穀物や液体の計量器として使用されたことが推測されます。
錘や計量器は、古代律令国家の重要政策の一つである度量衡制度の普及を示す資料として、各地の地方官衙関連遺跡や交通に関連する遺跡より出土しており、これらの遺物の出土した池ノ上遺跡の特徴を示す遺物として注目されます。
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