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石鏃 [縄文時代]

萩山遺跡出土遺物の写真撮影を進めています。その中から今回は、縄文時代早期撚糸文期の石鏃を紹介します。
長さ1cm程のチャート製の小形石鏃です。熊谷市内で出土した石鏃の中で最も小さく、幅1mm程の非常に細かい押圧剥離が周囲に施されています。
IMGP7554.jpg
撚糸文期後半から、この小形石鏃が増加する傾向にあり、この時期、小型獣や鳥などの狩猟活動が活発化したことを裏付けるものと推測されています。
ちなみに、石鏃は、土器の使用とともに、旧石器時代と縄文時代を区分する際の重要なメルクマールとなる器種とされており、c-14年代で1万6千年前とされる最古の無文土器群が出土した青森県大平山元Ⅰ遺跡より、御子柴・長者久保系の石器群とともに出土しています。しかし、1万6千年前は、寒冷な更新世に属しており、土器の出現が、温暖化へ適応した縄文文化成立の一因とする従来の学説が成り立たなくなってることも事実で、縄文時代草創期を「旧石器ー縄文移行期」としてとらえる考えも出されています。
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