「熊谷たてものレビュー」から建物デビューしよう

講座の様子


講座においても紹介した国登録有形文化財「熊谷聖パウロ教会」


　熊谷市の吉岡公民館において講座「熊谷たてものレビュー」を開催しました。吉岡公民館では毎年「ふれあい講座」として日常生活の知識や文化芸術、歴史や文化財を学ぶ生涯学習講座を開講しています。今回は市内の歴史的建造物などについて紹介する講座として、地域の住民を中心に約６０名の参加がありました。

　吉岡公民館のある地域では、３年前より村岡地区の村岡文化遺産保存会が地域の文化財を保護し、広く啓発する事業を進めており、今年は隣接する万吉地区において江南文化財センターとの協働で万吉地区文化遺産保存事業が実施されています。両地区では地域の文化遺産の再認識、再発見を目標に様々な調査が行われ、新たな知見等も多く確認されてきました。こうした地域の関心とともに、今回の講座が実施され、本市の他地域の建造物に興味を持ってもらうことで、地域文化に対する情報を共有できたように思います。

　講座の中では、建物の画像紹介にとどまらず、指定文化財と登録文化財の違いや、現在の文化財保護行政の中で特に建造物の保存において直面している課題などについてもお伝えしました。また、つくるという意味において、市内に点在する指定文化財の古墳や、国内でも珍しい形式の国指定史跡「宮塚古墳」などについても紹介しました。

　レビューとは、ブックレビューのようにその一つ一つの事例を紹介しご案内する意味がありますが、その「レビュー」と合わせて、足を運んだことのない建造物に「デビュー」する面白さをお伝えできたように感じています。

　熊谷市内の歴史的建造物等にご興味がありましたら、どうぞ本講座をご利用ください。開講に関するお問い合わせは熊谷市広報広聴課（電話[phone]代）または江南文化財センター（電話[phone]）までご連絡をお待ちしております。