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きかは便郵81 [きかは便郵]

熊谷地域の昔の絵葉書紹介81回目。今回は、「片倉組熊谷堤観櫻会」です。
桜が満開となっている熊谷堤には、大勢の正装した老若男女が写っており、「片倉組観櫻会」と書かれた幟幡が掲げられています。また、堤の上には、桜並木に沿って木製の電柱が建てられています。
片倉組熊谷工場では、毎年4月に観桜会の行事が行われており、この絵葉書はその時の様子を写したものです。
katakura1.jpg
片倉組は、明治6年に長野県諏訪郡川岸村(現在の岡谷市川岸)で片倉市助が10人取りの座繰り製糸を開始したことに始まる製糸会社で、大正9年に片倉組を継承する組織として片倉製糸紡績株式会社を設立しました。昭和14年には、旧官営富岡製糸場(株式会社富岡製糸所)を合併し、昭和18年に片倉工業株式会社に改称しています。昭和62年には富岡工場(旧官営富岡製糸場)を休止し、平成6年には、最後の製糸工場であった熊谷工場を休止し、蚕糸業121年の幕を閉じました。
↓は宛名面です。
katakuira2.jpg

この葉書の製作年代ですが、
1.宛名面通信文記載範囲が1/3になっていることから、明治40年(1907)以降で、宛名面通信文記載範囲が1/2になった大正7年(1918)以前
2.片倉製糸紡績株式会社が熊谷町三木原製糸所を買収したのは明治40年で、片倉熊谷工場(石原製糸所)として開業したのは明治45年
3.片倉組は大正9年に片倉製糸紡績株式会社に継承
以上のことから、この絵葉書は、明治45年から大正7年の間に作成されたものと推測されます。
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