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きかは便郵14 [きかは便郵]

昔の絵葉書紹介。今回は、「合名会社林組熊谷支店 再繰部」です。
細長い工場の中で、髪を結った和服姿の女性が、揚返機(あげかえしき)の前で、生糸を巻き返す作業をしています。
hayasigumikumagayasiten.jpg
写真の下には、「合名会社林組熊谷支店 再繰部 其2 小坂精華堂印刷」と印刷されています。
再操とは、小枠に巻き取った生糸を繰糸機から外し、綛(かせ:紡いだ糸を巻き取る H 型や X 型の道具)に巻き取る作業のことです。生糸を、揚返機で枠周が150cm程の大枠に生糸を巻き返し、最初と最後の糸口がわかるように一緒にして給びます。この工程を再操(揚返し)と言います。
林組熊谷支店は、明治33年(1900)に開業された製糸工場で、熊谷にはこの他、片倉石原製糸所(明治40年開業)、熊谷尾沢製糸所、松崎製糸所(大正2年開業)等の製糸所が存在していました。
養蚕業が盛んであった頃の、熊谷市内に存在した製糸工場内部の様子がわかる貴重な写真です。
この葉書の製作年代ですが、
1.宛名面上部の「きかは便郵」は、昭和8年(1933)2月15日以前の書き方
2.林組熊谷支店は、明治33年(1900)開業
3.宛名面通信文記載範囲が1/2は、大正7年(1918)3月1日以降
以上のことから、この絵葉書は、大正7年~昭和8年(1933)の間に製作されたものと推測されます。
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