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子母口式土器2 [縄文時代]

7月13日の記事で、絡条体圧痕が施文された子母口式土器を紹介しましたが、今回は、同じ萩山遺跡から出土している別の文様が施文されている子母口式土器を紹介します。
IMGP2956.jpg
口唇部上に刻みを加え、口縁上部に1条の刺突列を施文しています。刺突は、半截竹管状の工具で施文されており、胎土には微量の繊維を含んでいます。刺突列以下の胴部には、明瞭ではありませんが、貝殻によると思われる条痕が器面調整として施されています。小片ですが、熊谷市では初の検出例です。
子母口式土器の標式資料として、『日本先史土器図譜』には、口唇部に刻みを持ち、口縁上部に1~3条の刺突列が施文された土器が掲載されており(下写真)、この土器も子母口式土器に比定されるものと思われます。
子母口式土器は、「資料不足の故もあって、容易に特徴を掴み得ない」(山内清男:1941:日本先史土器図譜)とされた土器型式で、現在、田戸上層式土器と野島式土器の間に位置づけられることが確定しているものの、前後型式や併行型式との関係等、未だ不確定な部分の多い土器です。
siboguti.jpg
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