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マユ形石製品 [縄文時代]

千代地内に位置する権現坂遺跡より表採されている縄文時代中期の石器を紹介します。
『江南町史ー資料編1 考古ー』(1995年)では、中央のくびれ部に糸を絡めて重石として利用された石器と推測して、石錘として紹介しました。しかしこの石器は、マユ形石製品または、独鈷形石製品、白川型石斧と呼ばれる石器の一形態であることに(埼玉考古第46号「秩父の白川型石斧」:岡本孝之:2011年)、遅まきながら気が付きました。
IMGP2006.jpg
長さは7cm程で、石質は閃緑岩。顕著な使用痕は認められず、用途不明の石器です。
独鈷形石製品または白川型石斧と呼ばれる石器は、埼玉県内では秩父地方を中心に100例程の出土例がありますが、丸頭状を呈したマユ形状を呈したものの出土例は少なく、独鈷形石製品のの一形態として含めるべきものかについては、形式学的にも検討の余地があるようです。
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