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令和2年「終祭(しまいのまつり)」 熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 熊谷うちわ祭 愛宕八坂神社 鎌倉町 [民俗]



令和2年7月22日に、熊谷市鎌倉町の愛宕・八坂神社で開催された熊谷うちわ祭(熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 )の最後の神事として執行された「終祭(しまいのまつり)」及び奉納囃子を撮影し、YouTubeにおいて配信しています。どうぞご参照ください。



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第14回源宗寺本堂保存修理委員会 [その他]

 8月24日(月)、熊谷商工会館にて第14回源宗寺本堂保存修理委員会が行われました。今回の会議の主な議題は、工事内容及び業者選定、今後の寄附募集についてです。
 前回の委員会終了後、建築小委員会にて、仏像の移動方法、業者選定の具体的な方針について話し合いを重ねてきました。

 吉備文化財研究所の牧野先生のご提案のもと、仏像は建築の難易度とコスト面を考慮し、次の方法で行う予定です。
 ①仏像搬出・・・本堂横(東側)へ平行移動。
 ②仏像補強・・・仮設倉庫内で保管時に、仏像内部を補強。(仏像を寝かせることに耐えられるよ
         うにする。)
 ③仏像搬入・・・本堂正面(南側)から、仏像を寝かせて搬入。

 業者選定については、地元や近隣地域の業者4社に依頼をし、上限額を決めたうえでのプロポーザル方式にて施工業者の最終決定を行います。今後の予定については、9月上旬に各業者への現場説明を行い、9月末には業者を決定、10月より工事に着手する計画です。

 寄附募集の状況については、工事費用総工費約5千万円の確保を目指して呼びかけているところですが、目標達成までにあと2千万円ほど不足しているのが現状です。現在、ホームページや当ブログ、SNS等で情報発信を行っているところですが、今後、活動が本格化していくのと同時に、当事業のPRにもより一層力を入れていく予定です。

 地元住民で委員会を立ち上げ、専門家や教育機関、行政が一体となって、産官学協働で文化財保護事業を行う事例は、他の地域でもあまり見られない取り組みのようです。熊谷独自の文化財保護スタイルとして、当事業が広く注目を集められればと思います。
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源宗寺本堂保存修理工事設計図 意匠図・立面詳細図


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令和2年「本祭」・奉納囃子 熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 熊谷うちわ祭 [民俗]



令和2年7月22日に、熊谷市鎌倉町の愛宕・八坂神社で開催された熊谷うちわ祭(熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 )の神事として執行された「本祭(ほんまつり)」及び奉納囃子を撮影し、YouTubeにおいて配信しています。この本祭の形式は歴代の祭礼において始めての神事となりました。新型コロナウイルスの終息を願い、各町区の総代長を集めて行われました。どうぞご参照ください。



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群馬 高崎の旅ー熊谷の名工の足跡を辿るー その3.妙見社本殿 [熊谷の名工]

 妙見社は、伝承では千年以上前に創始されたといわれています。中世に、有力武士の信仰を集めたようですが、度重なる火災により従来の面影は残していません。
 現在の本殿は、天保14年(1843)に再建されたものです。彫刻を手がけたのは、榛名神社双龍門https://kumagayasibunkazai.blog.ss-blog.jp/2020-08-20、北野神社本殿https://kumagayasibunkazai.blog.ss-blog.jp/2020-08-24の彫刻を制作した、熊谷市玉井村出身の彫刻師・長谷川源太郎です。説明板には「彫刻は素彫のケヤキ木目を生かした表現である」とあります。
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 地紋彫が施された柱。
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 屋根下部分の彫刻には、彩色が施されていたのでしょうか。胡粉下地の名残が残っているようです。
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 社殿東側と西側に施された緻密な胴羽目彫刻。
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 風化して文字はほとんど確認できませんが、社殿北側には大きな奉納額が掲げられていました。


 妙見社本殿は、幕末を代表する寺社建築であり、高崎市の指定重要文化財となっています。


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群馬 高崎の旅ー熊谷の名工の足跡を辿るー その2.北野神社 [熊谷の名工]

 榛名神社を参拝した後、同じ高崎市内の箕郷町生原にある北野神社に向かいました。
 北野神社本殿は、榛名神社の双龍門を手がけた大工棟梁・清水和泉と、熊谷市玉井村出身の彫刻師・小林源太郎(注1)により文久元年(1861)に完成しました。
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 最近、修復を行ったのでしょうか。唐破風の屋根下部分や板戸に使用されている木材が、まだ新鮮な色合いをしています。柱や梁、彫刻部分は以前のものを再利用しているようです。
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 屋根は、木造檜皮葺の唐破風造り。本殿は木製の覆屋で囲われていますが、柵の間からその様子を見ることができます。細部まで非常に緻密な彫刻が施されています。
 海老虹梁に巻き付く龍の彫刻は、榛名神社を思わせます。
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 布袋らが囲碁に興じる様子は、熊谷の国宝・歓喜院聖天堂奥殿の大羽目彫刻と類似しています。
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(写真下)歓喜院聖天堂奥殿大羽目彫刻 西面中

 北野神社本殿は、高崎市の指定重要文化財となっています。


(注1)小林源太郎・・・寛政11年(1799)~文久元年(1861)。熊谷市玉井村生まれの彫刻師。   
           一般に熊谷源太郎。初代小林源八正信を継いだ二代目。本姓長谷川。弘化2
           年(1845)越後へ旅立ち、以後、新潟県内にて「日本のミケランジェロ」と称
           された石川雲蝶との多くの共作を残した。源太郎の作品と伝えられている
           ものは、高崎市・榛名神社双龍門、新潟県魚沼市・西福寺鐘楼、東松山・
           箭弓稲荷神社等がある。



参考文献
阿部修治 2020 『甦る「聖殿山本殿」と上州彫物師たちの足跡』 株式会社さきたま出版
日下部朝一郎 1982 『熊谷人物事典』
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群馬 高崎の旅ー熊谷の名工の足跡を辿るー その1.榛名神社② [熊谷の名工]

 「双龍門」をくぐり、階段を登ってさらに奥へ進むと「本殿・幣殿・拝殿」、「国祖社・額殿」、「神楽殿」が現れます。
 緻密な彫刻が施され、榛名神社の建造物の中でも最も荘厳で華麗な「本殿・幣殿・拝殿」は、まだ修理工事が行われていなかったため、拝観することができました。
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 権現造の様式で、岩に組み込むように建てられた他に例のない珍しい社殿です。
 黒と朱色の漆塗りが残るのみで、屋外で風雨にさらされた社殿の彩色は剥落し、そのほとんどは失われていますが、拝殿の海老虹梁に巻き付く龍の彫刻や丸彫りによる霊獣、緻密な籠彫りなど、躍動感のある彫刻は、どれも圧倒されます。
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 この榛名神社「本殿・幣殿・拝殿」の彫刻は、彫刻師・関口文治郎の最後の作とも言われています。文治郎は、“上州の甚五郎”と称され、師匠の石原吟八郎とともに、熊谷市妻沼の国宝・歓喜院聖天堂の再建に携わった人物で、多くの県・市指定有形文化財にその名が刻まれています。
 また、榛名神社の建立には熊谷市三ヶ尻村の内田家も携わっています。三ヶ尻村の内田清八郎も、国宝・歓喜院聖天堂の造営に深く関わった人物です。熊谷市上新田にある諏訪神社本殿は、清八郎が大工棟梁となり、歓喜院聖天堂の大工棟梁を務めた林兵庫正清、彫刻師の石原吟八郎とともに制作した建造物で、埼玉県指定有形文化財となっています。
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諏訪神社本殿

 2017年からはじまった榛名神社の保存修理工事は、2025年12月に完了予定です。5年後、修復の完了した榛名神社を見るのが今から楽しみです。



参考文献
阿部修治 2020 『甦る「聖殿山本殿」と上州彫物師たちの足跡』 株式会社さきたま出版
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群馬 高崎の旅ー熊谷の名工の足跡を辿るー その1.榛名神社① [熊谷の名工]

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 榛名神社は、群馬県にある上毛三山の一つである榛名山の中腹にあります。この日は、日差しの照り付ける暑い日でしたが、山の中の参道はひんやりと涼しく、幽玄な空気が流れていました。
 榛名神社は、2017年から❝平成の大修理❞を行っており、国指定有形文化財である「本殿・幣殿・拝殿」、「国祖社・額殿」、「神楽殿」、「双龍門」の4棟の保存修理工事が、現在も進められています。
 訪れた際には、「双龍門」と「国祖社・額殿」が修復中でした。漆塗り、彩色、飾金具の修復を担当するのは、熊谷市妻沼の国宝・歓喜院聖天堂の修復も手がけた小西美術工藝社です。
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 ちょうど漆の塗り直し作業を行っていたようで、漆特有の臭いと漆によるかぶれについて注意喚起する看板が設置されていました。

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修理工事中の双龍門

 「双龍門」が建てられた年代は、これまで古文書の記録から安政2年(1855)とされていましたが、今回の保存修理工事で発見された棟札から建立は安政3年(1856)であることがわかりました。
 双龍門を建てた大工の棟梁は、群馬郡富岡村の清水和泉守充賢。そして彫刻を担当したのが、熊谷市玉井村出身の長谷川源太郎(1799~1861年)です。源太郎は双龍門が完成した後、清水和泉が建てた高崎市箕郷町にある北野神社の彫刻も制作しています。また、源太郎は弘化2年(1845)越後へ旅立ち、以後、新潟県内にて「日本のミケランジェロ」と称された石川雲蝶との共作を多く残しています。
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「双龍門」の彫刻

                                         続く
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令和2年「各町遥拝の儀」・花手水 熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 熊谷うちわ祭 映像配信 [民俗]



前回に引き続き令和2年熊谷うちわ祭(熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 )での「各町遥拝の儀(かくちょうようはいのぎ)」及び花手水 の様子をYouTubeにて公開しています。うちわ祭史上初めてとなる貴重な神事でした。ご参照ください。



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令和2年「始祭(はじめのまつり)」 熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 熊谷うちわ祭【熊谷八坂神社 鎌倉町 2020.07.20撮影】 [民俗]



7月21日から22日の日程で開催される予定だった熊谷うちわ祭(熊谷市指定無形民俗文化財「熊谷八坂神社祭礼行事」 )は、本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のために神事のみの開催となりました。江南文化財センターでは各神事を映像で収録し、動画をYouTubeで公開しています。どうぞご参照ください。初回は初日の神事となる「始祭(はじめのまつり)」 をご紹介します。画面上をクリックしご鑑賞ください。




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350年続いた源宗寺本堂での最後の法要 [その他]

 8月15日(土)、熊谷市平戸の源宗寺本堂にて施餓鬼・祈願法要が行われ、暑い中、多くの護持会の皆様がお集まりになられました。江戸時代より、350年続いた今の源宗寺本堂での最後の法要となります。今年の法要は、コロナ禍の中、三密を回避するため、護持会の皆様は堂内には入堂せず、屋外で間隔をあけての参列となりました。
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 午前11時より開始された施餓鬼終了後、無病息災、傷病平癒並びに新型コロナウイルスの早期終息を願って、東竹院・岸ご住職様による祈願法要が執り行われました。御祈願いただいた御札は、源宗寺本堂保存修理委員会・木島会長より、参列された護持会の皆様に配賦されました。
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 また、御祈願いただいた御札は、これまで源宗寺本堂保存修理事業にご寄付いただいた皆様に郵送にてお送りし、今後、ご寄付にご協力いただいた方にも配賦する予定です。
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 祈願法要の様子は、今週8月21日(金)18時より、J:COM熊谷・深谷「ジモト応援!埼玉つながるNews~熊谷・深谷~」にて放送予定です。



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