熊谷市名勝「星溪園」企画展「屏風の文化史―犀東と出雲―漢詩人・国府犀東と出雲の文化交流をめぐって」 [展示]
熊谷市名勝「星溪園」積翠閣ギャラリーにおいて、大正時代に史蹟名勝天然記念物保存法の制定に関わった漢詩人・国府犀東の揮毫漢詩が含まれる屏風を初公開します。加えて、俳人・河東碧梧桐の揮毫俳句を含む屏風を併せた2点を特別公開しています。
とき:令和2年3月1日(日)〜4月26日(日)
午前9時〜午後5時(休園日:毎週月曜日)
ところ:星溪園積翠閣ギャラリー(熊谷市鎌倉町32) 入場無料
概要:
1919年の史蹟名勝天然記念物保存法の制定に関わり国内の文化財記念物保存の基礎を作った国府犀東(1873-1950)の漢詩や出雲大社神職・北島斉孝の書などを含む屏風(六曲一双屏風H137×W280cm)を初公開します。国府が出雲の日御碕(ひのみざき)を訪れた際に詠んだ漢詩をはじめ、国府と出雲大社の影響関係を知ることができる内容です。加えて、俳人・河東碧梧桐の俳句短冊などを含む屏風を合わせた2点の屏風を特別展示します。
解説:国府犀東(こくぶ さいとう 明治6年(1873年)2月 - 昭和25年(1950年)2月27日)
戦前日本の記者、官僚、漢詩人。石川県金沢市出身。新聞記者を務めた後、内閣、宮内省、文部省等で地方改良運動、近代社格制度、1919年の史蹟名勝天然記念物保存法の制定などの文化財行政に関わった。また慶應義塾大学予科、旧制東京高等学校で漢文を講義した。『犀東文集』『龍吹鶴語』等の著作がある。号は金沢西部を流れる犀川の東畔に生まれたことに由来する。対岸で生まれた室生犀星はこれを受けて犀西の意で犀星と名乗ったといわれている。今回初公開される屏風は、昭和時代初期から熊谷市中奈良の稲荷神社に伝来していた色紙類を屏風に貼付したものと推定され、現在は星溪園で保管している。
問合せ:江南文化財センター 電話048-536-5062