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「もの」と「ひと」の旅―4 都ぶり ちょっと贅沢に都の雰囲気を [紀行]

 平安時代末、関東の武士は大番役という都の警備を行う役務のため京へ向かいます。関東と異なった都での生活は関東武士にとって大きな刺激となったはずです。畠山 中条 久下 熊谷 別府 成田の地名を姓とした多くの武士たちは、拠点とした館と耕作地が一族の暮らしの場でありました。しかし、市内に残る館跡を発掘調査した例は少なく、その実態はあまり知られていない状況です。一部の発掘調査により、中条氏に関係する「さすなべ遺跡」や畠山氏の関与が想定される下田町遺跡の館跡からは都ぶりを示す飲食具などが多数出土して注目を集めています。都での生活様式の一部を関東へ持ち込んだと云えるでしょうか。出土した器具(かわらけ)は、都と同様の品で、それを使って旅立ちや帰還の儀式や宴席を設けたのでしょう。白磁・青磁などの陶器類と共にもたらされた上級品といえます。
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上方―白磁  中下段―青磁 いづれも中国陶磁器、破片ですが輝きを失ってはいない。
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大小の「かわらけ」  儀式や饗応に使われ廃棄された。

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