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立正大学での講義「熊谷市の文化財保護と活用の可能性」 [普及事業]


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立正大学にて「熊谷市の文化財保護と活用の可能性」というテーマの講義を担当しました。この講義は立正大学熊谷キャンパスにて、同大法学部の共通講座の一つとして開講され、熊谷市政についての解説をテーマとしています。その連続講義の最終回として文化財についてお話ししました。歓喜院聖天堂の保存修理事業などから見る文化財保護の課題などについて提起しました。なお、この講義には先般、全国制覇を果たした野球部のメンバーも受講されていました。




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『赤い鳥』創刊100年―誌面を彩った作品と作家たち :国際子ども図書館 [展示]

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東京上野の国際子ども図書館では、2019年1月20日(日)まで、展示会「『赤い鳥』創刊100年―誌面を彩った作品と作家たち」を開催しています。「蜘蛛の糸」などの広く読まれている童話や、「かなりや」のように今も歌い継がれる童謡を数多く世に送り出した児童向け雑誌『赤い鳥』が1918(大正7)年に創刊されて、2018年で100年を迎えました。

 『赤い鳥』は、1918年7月~36年 10月の期間に発行し通巻 196冊を数える人気の児童文芸雑誌として知られています。主宰は鈴木三重吉が担い、芸術性豊かな童話、童謡の創造を目指して発刊されました。森鴎外、島崎藤村、芥川龍之介らの支持を受けています。芥川の『蜘蛛の糸』『杜子春』、有島武郎の『一房の葡萄』、宇野浩二の『蕗の下の神様』などの創作発表の場となりました。また、北原白秋、西条八十の童謡などが掲載されました。また坪田譲治、新美南吉、与田準一らの童話・童謡作家を育て、日本の児童文学の発展に多くの貢献をしたことが評価されています。


開催概要
『赤い鳥』創刊100年―誌面を彩った作品と作家たち

開催日
前期:開催終了
後期:2018年11月13日(火)~2019年1月20日(日)

会期中の休館日
月曜日、国民の祝日・休日、年末年始及び毎月第3水曜日(資料整理休館日)

開催時間
午前9時30分~午後5時

会場
国際子ども図書館 レンガ棟3階 本のミュージアム
入場無料

公式ページ
http://www.kodomo.go.jp/event/exhibition/tenji2018-03.html



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「愛染堂調査研究報告書」について [建造物]

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 2016年に保存修理事業を実施した「愛染堂」(熊谷市下川上)と「愛染明王」についての報告書を熊谷学ラボラトリー・愛染堂調査研究ワーキングチームが作成・刊行しました。報告書名は『熊谷市星宮地区における文化遺産の調査研究と資料集成に関する報告書 ―熊谷市指定有形民俗文化財「愛染明王」・「愛染堂」の保存修理事業と地域遺産の公開活用をめぐって』 です。オールカラー98ページで、表紙は愛染明王の色ということで「赤」を採用しました。愛染堂・愛染明王の概要、関連資料の掲載をはじめ地域の歴史遺産の公開活用に向けた調査研究について考察・報告したものです。

報告書は、国立国会図書館、埼玉県立図書館、熊谷市立図書館、熊谷市立江南文化財センター、熊谷市立星宮公民館、立正大学(熊谷図書館)などでご覧いただけます。また、報告書在庫残部がありませんので、熊谷デジタルミュージアム:読書室にてPDFデータを公開しております。どうぞご覧ください。


熊谷デジタルミュージアム(読書室)
   ↓
http://www.kumagaya-bunkazai.jp/kounanmatinoiseki/d-pdf-1.htm

報告書PDF
http://www.kumagaya-bunkazai.jp/kounanmatinoiseki/klabo07_Aizen-do_temple.pdf





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寺内廃寺の塑像 -8 如来の髪2 [奈良平安時代]

 螺髪は仏像一体につき数百個の数量を必要とするので、形を揃え、数量を用意するには型の使用が適当な方法です。鳥取県の「御堂廃寺」からは螺髪用の「合わせ型」が見つかっており、多くの塑像螺髪の製作は型作りによったようです。
 その一方で寺内廃寺出土のⅡ類とした三角錐やⅢ類とした砲弾形の螺髪は、みな旋毛の表現が沈線でなされています。細く深い沈線は金属ヘラか金属針を使用しているのではないかと想定されます。螺旋も左右の巻きが不明瞭で巻き数も一定ではありません。形状や大きさに差が見られることから、手作りであることは明らかですが、使われた仏像も複数体であったと思われます。
 なお、三角錐状の螺髪は椿市廃寺(福岡県)、阿部廃寺(奈良県桜井市)、清水遺跡(加東市)弥勒寺跡(岐阜県関市)など白鳳期の寺院跡から出土してるようです。
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Ⅰ類 Ⅱ類 Ⅲ類


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水塚と堤防-1 [その他]

 利根川・荒川は市域にとって生みの母とも云えますが、時には大洪水を引き起こす手ごわい存在です。直実の時代からは洪水や被災した伝説が数多く残り、荒川には戦国時代に築かれた北条堤から明治期の萬平堤まで何度も築堤や修築が行われています。
 利根川ではより広範囲に洪水被害を受けることから戦国時代に築かれた文禄堤から江戸時代の寛保大洪水後の幕府直轄で行われた修堤工事、中条堤の増強工事などが大規模に行われています。
 水塚は小地域や個人宅に造られた洪水除けの施設です。重要な建物を流失させないためや、平地での避難先として盛り上げた建物基壇や丘がこれに当たります。市域には所々に遺されており、土木遺産として独特の景観をしています。
 なお、利根川流域を対象として調査された「『埼葛・北埼玉の水塚』東部地区文化財担当者会報告書第7集2013」は大変参考になります。
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水塚に乗る神社-上須戸 直径約30m、高さ約3m

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中条堤-上中条から日向付近
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荻野吟子旧居跡-(墨田区向島1丁目8番地) [その他]

 江戸東京博物館には、「最新出土品展」など見学するため、両国駅を利用して度々訪れます。ホームで時間待ちをしていたとき街路案内板にある「荻野吟子旧居跡(荻野医院跡)」の文字に気づきました。荻野吟子は熊谷市妻沼出身の公許女医第1号として知られ、埼玉県妻沼、北海道瀬棚・今金、そして東京に足跡を残しています。ここ本所区新町小梅町(当時)は吟子が北海道から戻り医院を開いた場所で終焉の地となったところです。現在、その場所は北十間川に係る源森橋を渡った交差点付近になります。最寄駅は浅草寺、東京スカイツリー駅が良いでしょう。両国駅からは散歩気分でどうぞ。思いがけず吟子終焉の地に巡り合った日でした。
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総武線両国駅ホームの案内板

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案内板拡大

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旧居跡にある説明板-東側の歩道に建つ
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今年度の発掘現場から 2 鶴巻遺跡 [発掘調査]

 池上・小敷田遺跡の所在する一帯の水田地帯に300m近い長大な発掘調査区が開かれました。圃場整備事業に係る水路工事のため調査区を設定したものですが、もともとの低地であることから出水が絶えません。水があれば植物質の遺物が良好に保存されることが予想され、実際に古墳時代の多様な遺物が出土しました。槽・弓などの木器や素材の材木と、土器は当時の水中に投げ込まれたらしく完存品が多くありました。沼や川の淵など水辺の祭りに使われたものと推定されます。
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延々と続く調査区

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溝から出土したS字口縁台付甕と叩き甕など
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塩の一本榎 [近世]

新年明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
本年、熊谷市ではラグビーワールドカップが開催されるなどビッグイベントが行われます。国際的な文化交流をはじめ、多くの皆様のご来場が見込まれています。また、多岐にわたる文化財保護事業も予定され、これらとともに文化財を活かした街づくりや、文化財を通じた熊谷らしさのPRに着目しながら、本ブログを通じて積極的な情報発信を進めてまいりたいと存じます。本年もご愛顧のほど、宜しくお願い致します。






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2018.年12月 冬晴れの一本榎といぼ地蔵
 樹齢300年余りと推定される榎の大木が天をつかむように聳えています。冬晴れの穏やかな日ですが、しばらくすると風が出てきて吹き抜ける風音としなる枝のざわめぎが、今年の災禍を語るかのようでした。
 昨秋撮影した写真と見比べると右側大枝の第1分岐の枝が折れていました(印)。今年の台風に吹き折れたようです。でも、枝はかたずけられ地蔵尊には供え物がありました。この古木や地蔵を気に掛ける多くの人の目と手があることに気付きます。塩古墳群を守る森と同様長生の樹木は緑の遺産だと思います。
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2017年12月 撮影

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2018年12月撮影  印 折れた枝の付け根
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