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クマガイソウの歌碑建立について [句碑・歌碑]

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2014年5月、星溪園で花を咲かせたクマガイソウ


 熊谷ゆかりの武将、熊谷次郎直実の名を冠したクマガイソウの保存が1970年代から地元の愛好団体を中心に続けられてきました。クマガイソウは「熊谷草」とも表記し、花の形が、平安時代末期~鎌倉時代初期の武将・熊谷次郎直実が矢などを防ぐために馬上で背負っていた母衣(ほろ)の形に似ていることから名付けられたものです。
 元来、熊谷ではクマガイソウは自生していませんでしたが、熊谷の名を冠する花の保存のための機運が高まり、1979年に熊谷草保存会が結成され、熊谷の各地に株を植栽し、花を咲かせる活動を進めてきました。
 そのような中、戦時中に東京の自宅が焼失し、熊谷に疎開していた歌人で人形作家の人間国宝・鹿児島寿蔵(じゅぞう)(1898~1982)が、1980年5月に熊谷市の星溪園を訪れています。今後植栽する予定であったクマガイソウと、地元での保存活動に思いを寄せて、「熊谷草なくてかなはじと星池に植ゑて福布(ぶ)くしき花を咲かしむ」
(熊谷草がないと寂しくもあった星溪園に熊谷草を植えてふくよかな花を咲かせることだろう)という短歌を残しています。
 その後、熊谷草保存会は名勝「星溪園」や市内各地などへの植栽を続けましたが、市内での生息地は減少の一途をたどり、現在では熊谷市内から姿をほとんど消しました。植生した株も根付かず、夏場の高温環境なども影響し、保存活動も難しく2014年に熊谷草保存会は解散しました。
 解散から5年を迎えるあたり、熊谷での熊谷草の保存活動を顕彰することを目的として、鹿児島寿蔵の星溪園で詠んだ熊谷草を主題にした短歌を碑にすることになりました。
 この歌碑建立に向けて呼びかけ人を中心に寄附募集を始めている。寄付は一口1,000円で60万円を目標に、来年2月末まで募集しています。
 寄附募集についての問い合わせは、事務局の金子さん048-521-7157までお願いします。 寄附の振込用紙は星溪園など市内各所に設置されています。





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