SSブログ

群馬 高崎の旅ー熊谷の名工の足跡を辿るー その2.北野神社 [熊谷の名工]

 榛名神社を参拝した後、同じ高崎市内の箕郷町生原にある北野神社に向かいました。
 北野神社本殿は、榛名神社の双龍門を手がけた大工棟梁・清水和泉と、熊谷市玉井村出身の彫刻師・小林源太郎(注1)により文久元年(1861)に完成しました。
E4AC2549-9EF8-4967-A8FA-599145405D6A.jpeg
 最近、修復を行ったのでしょうか。唐破風の屋根下部分や板戸に使用されている木材が、まだ新鮮な色合いをしています。柱や梁、彫刻部分は以前のものを再利用しているようです。
3777DB28-8CEB-4D3D-AA89-342709E5C6AD.jpeg
F9128EEC-E154-4325-84B9-5706ABADF0AA.jpeg
 屋根は、木造檜皮葺の唐破風造り。本殿は木製の覆屋で囲われていますが、柵の間からその様子を見ることができます。細部まで非常に緻密な彫刻が施されています。
 海老虹梁に巻き付く龍の彫刻は、榛名神社を思わせます。
6D685180-5B61-422B-9E11-07CE140EF45C.jpeg
 布袋らが囲碁に興じる様子は、熊谷の国宝・歓喜院聖天堂奥殿の大羽目彫刻と類似しています。
2ECDDC23-19BD-407C-80BF-083AB4E40AEB.jpeg
F74E0601-B03D-495E-B36C-5D018F2BDF82.jpeg
(写真下)歓喜院聖天堂奥殿大羽目彫刻 西面中

 北野神社本殿は、高崎市の指定重要文化財となっています。


(注1)小林源太郎・・・寛政11年(1799)~文久元年(1861)。熊谷市玉井村生まれの彫刻師。   
           一般に熊谷源太郎。初代小林源八正信を継いだ二代目。本姓長谷川。弘化2
           年(1845)越後へ旅立ち、以後、新潟県内にて「日本のミケランジェロ」と称
           された石川雲蝶との多くの共作を残した。源太郎の作品と伝えられている
           ものは、高崎市・榛名神社双龍門、新潟県魚沼市・西福寺鐘楼、東松山・
           箭弓稲荷神社等がある。



参考文献
阿部修治 2020 『甦る「聖殿山本殿」と上州彫物師たちの足跡』 株式会社さきたま出版
日下部朝一郎 1982 『熊谷人物事典』
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。