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寺内廃寺の塑像 -7 如来の髪1 [奈良平安時代]

 螺髪は阿弥陀如来、薬師如来などの悟りを得た最高位の仏の頭上に現れた特徴ある毛髪です。観音・弥勒といった菩薩と・毘沙門天・不動などの天部の諸尊は直毛の表現です。寺内廃寺から出土した螺髪は大まかに三種類があります。ひとつはⅠ類としたサイロ型の螺髪です。上部の螺髪表現部分、円筒状の体部、底面を観察すると、底面の裾が突出し、指紋と思われる線文のみられる例もあります。円筒の中心から右巻き3回転半の螺旋を持ち、大きさもほぼ一定です。螺旋部分には共通して細かい線が映しとられており、型作の際についた面ズレや型自体の傷の可能性があります。おそらく、木型に彫り込んだ螺髪形の穴に粘土を押し込んで製作しているようです。寺内廃寺の場合は菓子型のような一度に複数個作れるような「押し込み型」を用いたとのではないかと考えています。
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