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片倉シルク記念館「熊谷と絹産業遺産」講義解説 [建造物]

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繭の保管庫であった第2号倉庫「蜂の巣倉庫」にて

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養蚕、製糸の歴史について学ぶ

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糸の検査方法についての展示

 10月26日、片倉シルク記念館において、彩の国いきがい大学の歴史講座として「熊谷と絹産業遺産」と題して講義を行いました。その後、記念館の垣堺はつえ氏とともに養蚕製糸の歴史と館内の展示物について解説しました。

 片倉シルク記念館は、片倉工業株式会社最後の製糸工場である熊谷工場の繭倉庫を利用して創設された記念館です。館内には当時実際に使われていた機械や資料が展示され、繭が生糸になるまでの過程が見学できます。平成4年(1991)6月、片倉工業熊谷工場(旧石原製糸場)は、平成6年(1993)の12月に全ての業務を終え、その長い歴史の幕を下ろした後に、片倉シルクの歴史を発信する記念館として開館されました。
 当時の様子がわかる建物は、養蚕農家から買い入れた原料の繭を乾燥させて保管する施設として使用していた貯繭倉庫のうち、第2号、第4号倉庫のみが保存されています。
 第2号倉庫は、倉庫内部の繭を貯蔵する縦穴が、蜂の巣に幾つも並んでいることから通称「蜂の巣倉庫」と呼ばれています。この倉庫は、昭和11年(1936)に福島県で建設され、元郡山製糸場にて使用されていた建物を、昭和40年(1965)11月に移築されたものです。蜂の巣倉庫は、一般の倉庫に比べ、繭を単体のままで多く貯蔵することができ、併せて、温度や湿度の面においてもより保存環境の安定性が増し、繭を良好に保つことができました。また貯蔵空間が床面に接しないことから、ネズミや害虫などの被害から守ることができたといわれています。
 第4号倉庫は、通称「繭倉」と呼ばれ、熊谷工場の前身である三木原製糸場の当時(明治32年(1899)~40年(1907))から残る土壁の蔵作りの倉庫です。繭を紙袋に入れて保管し、湿気の調整やネズミの被害を防ぐため、ケヤキや松の木を素材として組んだ木造であり、内部には、薄い亜鉛板が張られていました。




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