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熊谷空襲の痕跡―市内工事立合調査の一コマから― [戦跡]

 市内遺跡隣接地での工事立会調査に際し、新築建物の基礎の入る根切溝から火災痕跡を残す瓦・陶器などの混在する灰燼層が現れました。この地には戦後すぐに建てられた家屋があったこと、また当時の被災地図の範囲内に入っていることから、瓦礫は第二次大戦時の熊谷空襲による被災遺物層である可能性が高いと考えられます。 現地表から約15cm下位に深さ30~50cm程の大きな穴を所々に掘り、瓦礫を埋め片付けたと想定されます[写真1]。
写真1.jpg[写真1]
 木炭片や焦土も多量に含まれ、瓦礫層の厚さは最大で50cmもありました。瓦礫に含まれる瓦は当時の住宅によく使われた桟瓦[写真3]で、対角に組み合わせの切り欠きを持つものです。陶器には瀬戸焼の皿や甕の破片、溶け歪んだガラスなどもありました[写真2]。
写真2.jpg[写真2]
 当日は、夏日だったとか。熊谷のあの日は思わずにはいられない立会の時間でした。
写真3.jpg[写真3]
 なお、熊谷市内の空襲範囲を示す「ジオラマ模型」が市立図書館郷土資料展示室にありますので、ご案内しておきます。
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